コラムColumn
家族信託と不動産
2017年10月11日
みなさんこんにちは。
不動産を持っていてよかった・・・
僕自身つくづくこう思うことがあります。
いまのように勢いよく株価があがっているとそうでもないのですが、
例えばリーマン・ショック時のような株価の急落時には、
不動産への分散の効果を実感したものです。
株価の急落時だけではありません。
長寿化はありがたいことだと思いますし、
それなりに健康寿命も延びそうですが、
いまだに認知症の予防薬はみあたらず、
自分自身が認知症になった場合のことは心配です。
その場合、子供や妻に迷惑をかけることになるのでしょうが、
すくなくとも金銭的には迷惑をかけたくはありません。
せめて生活費や自身の介護費用に役立ててもらえるよう、
定期的にお金が入ってくる仕組みをを作っていたい
と思います。
そのように考えますと、長期にわたり家賃収入が入り、
インフレ耐性もある不動産は、長寿化時代にふさわしい
資産ではないかと思います。
さらに相続税の節税にも有効で、例えば都内の賃貸マンションを
相続した場合、相続税の評価額は30%程度まで下げることが
できます。
したがって長寿を全うした後も、不動産は妻や子供たちに
とっても、好ましい資産といえるのではないでしょうか。
ただ一つだけ心配なことがあります。
僕自身が認知症を患った場合、不動産をどのように
運営していけばよいのでしょう、例えば賃借人が入れ替わった際、
賃貸借契約をどうやって結べばよいのでしょう。
あるいは修繕の必要が出てきた場合、僕の判断力が失われていれば
修繕の発注をすることもできません。
不動産は長期のライフプランを想定した場合大変便利な
資産ではありますが、上記のような問題点もあるのです。
このような懸念は決して僕だけのものではなく、
不動産投資に必ず付きまとう問題点ではないでしょうか。
この問題点を解消する一つの方法として家族信託があります。
家族信託は民事信託の一形態で、以下の3者の間で結ばれる
一種の契約です。
□委託者(不動産のオーナー、上記の場合は僕自身です)
□受託者(不動産の管理を任される人で、通常お子さんです)
□受益者(不動産の家賃を受け取る人で、僕自身です)
この契約によって僕自身が持っている不動産の運営や管理を、
子供(受託者)に任せます、子供は適切に管理・運営を行い、
得られた家賃を僕に渡してくれることになります。
こうしておけば僕がもし認知症になったとしても、僕に代わり
子供が不動産の修繕や賃貸借契約などすべてやってくれますので、
安心です。
得られた家賃は僕(注)に支払われますが、そのお金は例えば僕の
介護の費用や、場合によっては介護付きマンションの費用として
活用してもらうこともできるでしょう。
注)実際には信託口口座を設け、その口座に入金することに
なります、受託者である子供は、その口座から介護費用を
支出する仕組みです。
さらに信託の効力は僕が死んだ後も続きます。
僕が死んだあとは、例えば受益者を妻、さらに妻が亡くなった
あとは子供を受益者にしておくとよいでしょう。
僕が死んだあと、家賃は妻のものになりますし、
そのあとは子供が家賃を受け取ることができます。
相続と違い受益権の移転は即効性がありますし、
手続きも簡単です。もちろん資産の凍結もありません。
長寿化時代の資産運用・管理という観点で、家族信託は
大変有効な仕組みではなでしょうか。
親にとっても子にとっても・・・
では今回はこのへんで。
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